[第23話あらすじ]「なつよ、女優になれ(23)」
なつ(広瀬すず)の演劇大会が近づいたある日、富士子(松嶋菜々子)は雪月を訪れ、自分たちにもできることはないかと相談。とよ(高畑淳子)や雪之助(安田顕)は、その熱意に押され、十勝の酪農を発展させるあるものを、会場で配布することを決める。一方、舞台の背景画を任された天陽(吉沢亮)も、演劇に必死に取り組むなつたちの姿を見ながら、自らの表現を絵にぶつけていた。そしていよいよ、演劇大会の当日を迎える…。
(Yahoo!テレビ]より引用)
学校の牛の牛乳を使って、あとの手間賃は和菓子屋・雪月の持ち出しで十勝の農業をPRすると言う富士子の提案が少々強引過ぎるから、ここは柴田牧場の牛乳も使って…とした方が良かったように思う。
だって、幾ら泰樹と剛男の問題が解決していないとは言え、泰樹は富士子の実父なのだから、娘から願い出る方がホームドラマらしかったと思う。それに、同じシーンで妙子は実母の妙子にピシャリと自分の意見を言っているしね😅
まあ、これが柴田家と小畑家の違いを表現していると捉えれば、責める程には悪くない。なぜなら、間接的ではあるが、前回でなつが言った「十勝の酪農を もっとアピールしたいのさ」「何かの役には立ちたいわ」と言う気持ちが、柴田家と小畑家の人々の心を動かし、それによって物語が演劇大会の本番当日まで進んだから。
そして、天陽の家の牛の体調不良の騒動から物語が大きく動き出した。すんなり泰樹がなつの芝居を見て心変わりをすると予想していたが、どうやら元々は泰樹の牛だった天陽の家の牛の体調を見たあとに、演劇を見て心変わりをすると言う、ちょっと捻った展開になるようです。
もう少し言えば、柴田家と天陽の山田家との関係性も描いておいて欲しかったし、贅沢ついでに泰樹と天陽との個人的な関係も描いておいて欲しかった。しかしこれは「描かれなかった9年間」があるから、今更どうしようもないですか・・・ね💧
だとしたら、とにかく「いろんな人の思いを人一倍受け止めて、自分はどういう思いを人に返していくかを考えるような “なつ”」と「人の心に流されながら、出会いと関わりのなかで、人生を見いだしていく “なつ”」を、ヒロイン特権で良いから常に画面に露出させて、脇役たちを動かして物語を進めるてもいいと思います。
だって、自己主張が殆ど無く受動的なヒロインでは、画面に映らなければ存在感が薄くなるだけだから。その点に於いて、前回と今回はそれなりに出来ていると思うから。
雑な朝ドラはメインプロットを適当に仕上げ、後は脇役の恋愛沙汰で流すもの。それが、「なとぞら」はマルチタスクでガチガチに作って来ました。脚本の大森氏は2度目の朝ドラです。
朝ドラプロットをどう構成するか、そこを把握した人をキッチリと人選するところに記念すべき作品へのぬかりない意気込みをかんじます(* ̄0 ̄)/ オゥッ!!
今週もみっちり詰まっております。しっかも、中々入り組んでいます。そして、条件をわかりやすく視聴者に説明していきます。
💡勝利条件
先週から継続してる泰樹VS農協
なつが泰樹を感動させる
そのなかで、なつ自身が己の解放恩返しだけでない何かを見出す
御覧の通り見事に示されておりますね。メインの泰樹VS農協はハッキリとしてます。
一方でなつの解放は、夕見子はじめ柴田家のセリフ、倉田と天陽らの演劇と魂問答で分かってくるわけです。
ここで、金曜日にひねってきたのが、勝利条件が不完全なかたちで叶う可能性です。
もし演劇に間に合わなくても、山田家の治療でなんらかの解決ができてしまうかもしれない。
しかし、それだと勝利条件を全てが叶うわけではない。
そこでどうするか?
金曜日に、そこで盛り上げてきました。
それだけではなく、サブプロットもお見事です。
「雪月」成功への道
天陽の才能
新キャラ紹介(門倉番長)
傍役の今後への伏線(夕見子の進路選択、照男やよっちゃんの恋心)
これらを並行して進めるとなれば、かなり難しいはずです。それをキッチリとこなしていく、脚本の時点で見事だと思います( ´∀`)bグッ!
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