[第11話あらすじ]「なつよ、夢の扉を開け(11)」
なつ(粟野咲莉)が通う小学校で漫画映画の上映が行われることに。スクリーンに映し出されるアメリカのカラーアニメーション映画にひきこまれ、上映が終わってもなかなか立ち上がれないなつ。上映後、同級生で絵が上手な天陽(荒井雄斗)に興奮気味に感想を伝えると、家に絵具があるから今度遊びに来ないかと誘われる。
(Yahoo!テレビ]より引用)
ハイ✊もう既にニュースになっておりますが、本日伝説的の朝ドラ『おしん』でヒロインの少女期を演じたレジェンド・小林綾子さんが登場しました。
さすが朝ドラ100作品目の『なつぞら』です。制作チームは鉄壁の布陣を敷いていますね。しかし、単なる話題性狙いでもない。そんな単純な話でもない。レジェンド級朝ドラ出身者をだすということは、そういうプレッシャーをかけることでもあります。「この作品がレジェンドの汚点になったら・・・どういうことかわかるな?」
いわば【背水の陣】ですね。背後に水があったら間違っておちてしまうプレッシャーも常にかかる。そのためには果敢に戦うしかない。
・戦争を挟む
・実在の人物をモデルにする
・それが王道であることは理解していた
そこを外すことで挑戦してきたそんな覚悟です。
出演=汚点になっても、王道題材で手堅く数字がとれたらエエ。そういうNHK大阪と出来が違うのは当然の帰結です。(゚д゚)(。_。)ウン
学校で自分の貧しい暮らしをなつに見せることを躊躇せずに、「家に絵具があるから遊びに来ないか」と言った天陽が馬一頭がいない事に端を発して「チクショー!」と北海道の地で農協が出来ない辛さと怒りを爆発させたシーンも見応えがあった。
農家をやりたい。ここで生きていきたいここが好きなんだ。天陽は土地への想いをかたります。人相手ではありません。心を開き、怒りを、爆発させ泣きじゃくる天陽。人によっては、子どもの台詞過多に見えたかも知れないが、ここは天陽が怒りを口に出したからこそ、なつに気持ちが伝わり、話が前進した。「この土に勝ちたいよ!」にグッと来ました😢😢
天陽君を助けてほしいと泰樹に願うなつですが彼は素っ気なく無理だと断ります。見んでもわかると言いながらも顔に動揺が走っています。「もう放っておいてやれ」という泰樹になつは食い下がります。
「うそつき!」自分の力で働いたら、いつか誰かが助けてくれる。そう言ったのに!天陽君は1人で頑張っているのに。天陽君をたすけてあげて!なつは、そうぜがむのでした。
ここで、第4回で、なつと泰樹が一緒にアイスクリームを食べたシーンでの泰樹の台詞を引用したエピソードですね。泰樹が良く働いたなつに「堂々と、ここで生きろ」と言い、なつがアイスクリームを泣きながら食べてシーンは印象的だった。それがここでフィードバックされました。当たり前の事だが、これこそが連ドラの連続性の醍醐味。このシーン、俳優さんの演技を含めて、私のかなり好きなシーンになりました😊😊
そして、シリアスな場面のあとには、柴田家のちょっぴりコミカルな場面。この辺のメリハリも良いなと思いつつ「つづく」となるかと思ったら、最後の最後が素晴らしかった。自分の部屋で馬の絵を鉛筆で書くなつのカットに、未来のなつ(広瀬すず)のモノローグが被さり、つづいて「語り」が重なって…
なつ(M)「私にも そんなことは分かりませんでした。自分が なぜ あんなに怒ったのか」
N「なつよ それは お前が 今 少なからず幸せだからだ」
少しずつ柴田家の一員として、なつが成長しているのが分かる感動的なシーンだ。それを、現在のなつでなく、未来のなつと「語り」で補強する事で、なつの未来が見えて来る。かなり高度な演出に感服いたしました( ´∀`)bグッ!
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